ブログ・アフィリエイトは「楽に」「簡単に」稼げるか?
2000年代のIT革命と呼ばれた時代から、ブログやWebサイトを運営し、広告収入=アフィリエイトはとても注目されていました。
なんせ、運営費用がほとんどかからずに「楽に」「簡単に」稼げる(と言われていた)から。しかし、これ本当に楽で簡単なの? という疑問があります。
結論から言うと楽で簡単ではない、でも参入のハードルはとても低い。そして(副業なら)挑戦し甲斐はある、です。
以下その理由を考えてみたいと思います。
運営費用はほぼゼロ
まず、ブログの運営費用はほぼゼロです。ワードプレスはオープンソースなので無料。
レンタルサーバー代はかかります。無料のブログサービスもありますが、アフィリエイトが禁止であることやブログサービス側のアドセンス広告が自分の収益を上げるのを邪魔してきますので、オススメできません。
ただ、大体のレンタルサーバーが月1000円~2000円。3年以上長く続けるつもりなら月々で考えれば数百円になりますので、社会人の副業としては最適。儲からなくても「月数千円の趣味」と考えれば安いものです。
(ちなみに余談として、私は中学のころブログをやっていましたが、中学生には数千円の出費も大きかったため、大人になっても「アフィリエイトは意外に費用が掛かる」という固定観念を持っており、始めるのが数年遅れました。もったいない)
でも「楽」で「簡単」ではない
この「運営費用がかからない」というのがどこかでねじ曲がって「楽」で「簡単」というところに結び付いてしまっている気がします。
実際は、運営費用が掛からないという気軽さから、参入者(企業)は死ぬほど多いため、相当なレッドオーシャン(競争相手が多く、収益を上げるのが難しい)だと思います。
ブログやHTML、CSSなどのプログラムの知識だけでなく、ブログのテーマになるジャンルの幅広くオリジナリティある知識、そしてWebライティングやマーケティングの知識など、多岐にわたる専門知識と技術が必須になります。
「運営費用がかからないから、楽で簡単」
というのは、文章としてもおかしいのですが、結構勘違いしている人が多い。だからこそ挑戦して、散っていく人も多いのでしょう。
これは個人ブロガーだけの話ではなく、企業(特に古くからある典型の日本型企業)でもよくあります。
例えば私の勤めている出版社は最近「ネットに力を入れる」ということでTwitterやフェイスブックページを立て続けに立ち上げましたが、本業の片手間でやる人員しかおらず、専門知識を持っているものはゼロ。企業のWebマーケでは常識的なKGIやペルソナという概念も知らず「なんとなくやっている」始末。
仕方がないから私が資料にして説得しましたが(ちなみに本業は書籍の企画立案や編集)、返ってきた答えは
「お金をかけずに、簡単にできることからやろうという程度だから ここまでは…」
です。
年間数十億売り上げる企業が、「お金をかけず」に「簡単に」「できることだけ」やって収益が上がるわけないだろお前仕事ナメてんのか。その程度なら余計なことはせずに本業の書籍出版と「足で稼ぐ」営業に力を入れたほうがいいですよ。比較生産費説って知ってます?
まあ日本企業も、日本人も、目的と手段を持って物事をクリアしていくという作業を子供のころからしたことがないので、この辺を深堀していくと日本経済のそもそもの問題にいきつく気がするのですが、とにもかくにも、ブログ・アフィリエイトは確かに費用は掛からないけど、それはなにも運用にかかる手間暇や、専門的な知識がいらないというわけではないということです。
何事も「楽に」「簡単に」のためには相当な努力が必要
これはあらゆる物事にも適用される真理です。ブッダかイエスが言っていたんじゃね??というくらい確かです。
何かを片手間にできるようになるには、その背景に相当な鍛錬(努力)が隠れています。これ、スポーツをやったことある人ならわかりませんか。
例えばバスケのドリブルは素人にとっては大変難しい技術ですが、これがドリブルをすることに全神経を集中した状態だと、だれにパスするかとか、どう相手を出し抜くか、とかバスケットボールらしいことを考えられません。
だから流川楓や黒子テツヤ にあこがれてバスケ部に入る中高生は最初にきつくて退屈なドリブル練習を死ぬほどさせられるわけです。
▲流川楓
逆にドリブルが身体に染み付き(右脳的な直観力が付き)、ドリブルしながらサッカーの戦略を考えられるくらいになれば、片手間に、楽に、簡単にバスケができるようになるわけです。
ブログやアフィリエイトも、死ぬほどの努力と知識の研鑽があり、その経験が積み重なってこそ、例えば別のメディアを立ち上げる時に「楽に」「簡単に」できるようになるのであって、最初から楽に簡単に儲けられるほど世の中は甘くありません。
というか、楽に簡単に儲けられる商売は参入が瞬時に増え、価格が下がり収益が減ります。「楽して儲けられる商売はない」という経済学の中で最も適切で役に立つ教えの通りです。
「難しいからやるべきでない」わけでもない
ブログ・アフィリエイトでは相当な覚悟と努力がないと稼げるようにはならないのですが、それはイコール「やるべきではない」という意味ではないと私は考えています。
もちろんこれは企業やWebで独立を考えている人には当てはまりません。その程度でしたら破産しますよ。
しかし、副業や趣味で始めようとしている人は即座に収益を上げなければいけないわけでもありません。時間はいっぱいあるわけですから一つずつ学んで、続けていけばいいわけです。
本業のほうで収益保証があるわけです。ほかの副業と違って自分のペースでできるのもよいところ。
ただ、決して楽で簡単ではないですよ、ということだけわかっていればよいのではないでしょうか。
むしろ難しくて攻略し甲斐があるからこそ趣味として成立するわけです。
そのようなことを心に刻んで運用していくと、「楽してはダメなんだ」という認識につながり、自分のすべきことがわかるようになるわけです。
そんな私の愛読書
ちなみにWebコンテンツはPDCAでトライアンドエラーの繰り返しと、自己のライティング技術を磨き続けるのが基本。だから知識はそんなに必要なく、入門書を何冊か読んでいれば事足りる気がします。
もちろんこれは現段階での私の所管であって今後どうなるのかわかりません。ですがサラリーマンの副業レベルで月1000円以上上げられるようになった私個人としては現時点でそう感じます。
そんな私が愛読していたのはわずか3冊。そう、3冊で足ります。1つはシリーズなのでなんならどちらか一本でもよい。なので実質2冊。
私のブログは釣りブログですが、あとは趣味の釣りを楽しんでその中からネタを探し、トライアンドエラー。
【Amazon.co.jp 限定】沈黙のWebマーケティング —Webマーケッター ボーンの逆襲—アップデート・エディション(特典:本書の内容を1枚にまとめたスペシャルシート配信)
- 作者:松尾 茂起
- 発売日: 2020/09/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
これを買いたくなるような一文は、また、考えます。笑
まだまだなもので。笑